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M&A基礎知識⑥ ~M&Aにおける成長戦略とは?~

M&A担当の坂井です。

企業の成長とは何でしょうか?
【マネジメント】を著したな有名な経営学者であるピーター・ドラッガーは次のように述べています。
「成長は、事業の成功によって自動的にもたらされるものではない。成長は不連続である。ある段階で自らを変えなければならない。」
企業の成長を持続させるためには、意図的に事業構造を転換しなければならないということを意味しています。製品及びその集合体である事業には、誕生期➤成長期➤成熟期➤衰退期といったライフサイクルがあります。
市場環境が変化する中で、特定の製品や事業が永続的に成長し続けることはあり得ません。単一の事業しか行っていない企業は、事業の衰退とともに企業も衰退し、やがて消滅することになります。そのため、永続的に企業として存在しようと思えば、いずれかのタイミングで新たな成長分野を模索し、事業構造を転換させていかなければなりません。
ダーウィンが書いた「種の起源」の中にも、「生き残る種とは、最も強いものでも最も賢いものでもなく、最も変化に適応したものだ」という言葉があります。これは、変化に適応する者が優れているという意味ではなく、変化に適応した者が生き残れるという意味です。これは我々のような税理士・会計士業界などの専門家にも通じています。外部環境の変化も含め、常に最新の知識を仕入れていく必要があります。

近年、ダイナミックかつスピーディに事業構造を転換する手段としてM&Aを考える企業が増えています。
成長戦略の本質は事業構造の転換であり、複数事業を営む企業にとっては事業ポートフォリオの転換です。特に、中堅・中小企業では規模の拡大よりも事業構造の転換が重要となります。
大きな市場規模を誇るような大企業でない限りは、規模の経済性による合理化はたかが知れています。そのため、製品・市場とも全く同じ競合他社の買収ではなく、関連した事業を営む企業を買収して事業構造を転換するという発想が重要です。

M&Aを活用した成長戦略には、大きく分けて以下の3つがあります。
①既存事業の拡大
同業者の買収による<事業規模拡大戦略>、他地域の企業を買収する<エリア拡大戦略>、小規模な同業者を複数買収して規模拡大と効率向上を実現する<ロールアップ戦略>などがあります。
経済性の効果としては、【規模の経済性】による収益性の改善があります。
②関連事業の拡大
川上あるいは川下の企業を買収して垂直統合する<バリューチェーン拡大戦略>、取扱製品の異なる企業を買収して一気に製品群を拡充する<製品ラインアップ拡充戦略>などがあります。
経済性の効果としては、【範囲の経済性】による全体の経営効率を高めることがあります。
③新規事業の拡大
新規事業を買収して多角化した企業グループを形成する<コングロマリット化戦略>、複数事業を抱える企業がM&Aを活用して事業構成を組み替える<事業ポートフォリオ転換戦略>などがあります。
経済性の効果としては、【コングロマリット・プレミアム/ディスカウント】による信用力・ブランド力の活用があります。

オーナー経営者であれば、どのような戦略で自社を成長させていくかは悩みの種だといえます。
自社の成長のために、買い手から売り手にまわるケースなども最近では多くなっています。

弊社ではM&Aに関する相談は、売り手様・買い手様問わず無料で受付しております。
「他社からM&Aの提案を受けているが、問題はないだろうか」といったセカンドオピニオンによる意見や企業価値のシミュレーションも可能です。M&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にお問合せください。
(お問合せ先:TEL:0155-24-3616 FAS部・坂井)

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