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雑学

M&A基礎知識④ ~M&AにおけるDD(デュー・デリジェンス)とは?~

M&A担当の坂井です。

DD(デュー・デリジェンス)という言葉、日常会話で使うことはないですが、仕事をする中でどこかで聞いたことがあるという人もいると思います。
では、M&AにおけるDDとはなんでしょうか?

M&A実行後、リスクを背負うのは基本的に買い手となります。
そのため、買い手は買収対象企業のリスクを的確に認識するためにDD(デュー・デリジェンス)という買収調査をすることが一般的です。
DDの目的は、大きくいうと①買収対象企業の抱えるリスクの抽出②買収後の経営統合準備の2つです。
「買収価格」と「リスク」の大きさは、必ずしも比例しません。買収価格が小さくても、潜在的に大きなリスクを抱えているようなケースもあります。

DDには財務DD・法務DD・ビジネスDD・人事DDなどの分野があり、案件の規模や業種の特性によって必要な手続きを実施します。
DDのキックオフから最終報告までの標準的なスケジュールは、合計1~2か月程度です。最終契約締結に向けた交渉期間も考慮したうえで、DDのスケジューリングを行う必要があります。
それぞれのDDの内容について、解説していきます。

【財務DD】
財務DDでは、財務・会計・税務面から過去の損益状況や現在の財務状況を把握し、会計処理の誤りや簿外債務等の調査をします。
財務DDは、監査法人や公認会計士・税理士法人や財務系コンサルティング会社に依頼することが一般的です。弊社でも実施可能な分野となります。

【法務DD】
法務DDでは、様々な法的なリスクを抽出するもので、契約や労務、対象会社の株式等の調査をします。
法務DDで発見された法的なリスクに対しては、金額換算が可能なものは買収価格に反映する、もしくは将来そのリスクが発現した場合に売り手がそのコストを負担することを表明・保証させるなど何らかの対応策を施します。
法務DDは、法律事務所や弁護士に依頼することが一般的です。

【ビジネスDD】
ビジネスDDでは、買収対象企業のビジネスモデルや内部・外部環境の調査、統合によるシナジー効果とリスクなどを調査します。
ビジネスDDは、買い手企業自ら実施するか、経営コンサルティング会社や公認会計士に依頼することが一般的です。

【人事DD】
人事DDとは、人事・労務の観点からM&Aにおけるシナジー効果とリスクの可能性を評価するための調査です。一般的に買収による最大のリスクは、従業員のモチベーション低下により当初期待した業績が達成できないことです。シナジー効果の面でも、賃金やスキル移転による能力向上など、人事・労務に関する部分は重要です。
人事DDは、社会保険労務士や人事コンサルティング会社に依頼することが一般的です。

M&Aについて、経営資源集約化税制(中小企業事業再編投資損失準備金)を活用する場合は、財務・法務DDの実施が必須となります。(経営資源集約化税制とは、株式等の取得価額として計上する金額(取得価額、手数料等)の一定割合の金額を準備金として積み立てた時は、その事業年度において損金算入できる制度です。)

弊社では社内に在籍している公認会計士・税理士等の有資格者が財務DDを実施しており、取扱実績も豊富にあります。
M&Aに関する相談は、売り手様・買い手様問わず、無料で受付しております。
「他社からM&Aの提案を受けているが、問題はないだろうか」といったセカンドオピニオンによる意見や企業価値のシミュレーションも可能です。M&Aをご検討の際は、どうぞお気軽にお問合せください。
(お問合せ先:TEL:0155-24-3616 FAS部・坂井)

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